女流将棋のタイトル戦「第20期倉敷藤花戦第二局」が23日、倉敷市芸文館で行われ、里見香奈倉敷藤花が5連覇を果たしました。史上最年少記録を塗り替えた歴史的な瞬間を振り返ります。
女流将棋の公式タイトル戦「大山名人杯倉敷藤花戦」。記念すべき第20期は、目下4連覇中の里見香奈倉敷藤花と、このタイトル戦5度目の挑戦となる矢内理絵子女流四段の顔合わせとなりました。里見倉敷藤花が先勝する形で倉敷入りした二人は、第二局前日の歓迎会で、互いの健闘を誓い合いました。そして第二局の対局開始です。先手は矢内女流四段。後手は里見倉敷藤花です。序盤は、後手の里見倉敷藤花が角の取り替えを仕掛け、向飛車美濃囲いと積極的な動きを見せます。一方、先手の矢内女流四段は居飛車やぐら。両者互角の戦いが続きます。午後からは、会場を芸文館大ホールに移して、公開対局となりました。中盤の局面で、里見倉敷藤花に形勢が傾きます。矢内女流四段も反撃の糸口を探りますが、なかなかつかむことができず、里見倉敷藤花のペースで持ち時間がなくなり、1分将棋に入ります。そして、里見倉敷藤花の98手は、8八角。ここで矢内女流四段が投了し、里見倉敷藤花の5連覇が決まりました。今回のタイトル防衛で、里見倉敷藤花は、通算5期タイトルを獲得した女流棋士に与えられる「クイーン倉敷藤花」の称号を手に入れました。清水市代女流六段に続く名誉です。




