KCTコミちゃん（倉敷ケーブルテレビ）

総社の観光とその魅力を学ぶ総社観光大学で２５日公開講座が開かれ「桃太郎を考える」講義と備中神楽「吉備津」の観賞会が開かれました。

総社観光大学の受講生だけでなく一般を対象にした公開講座では、まず、岡山県出身で東京芸術大学非常勤講師の民俗学者加原奈穂子さんが「桃太郎を考える昔話から伝説へ」と題して、なぜ、桃太郎が岡山と結びついて語られるようになったかなどを話しました。続く、備中神楽の観賞会では、総社市の影社中による「吉備津」が上演されました。「吉備津」は、吉備津神社の縁起に関する神話劇で、大和朝廷から遣わされた「吉備津彦命」が温羅を退治する物語です。「国譲り」「岩戸開き」「大蛇退治」の演目で知られる備中神楽ですが、温羅伝説をもとにした「吉備津」は、備中神楽でしかみることができない演目です。特に、白木綿一反を張り渡し、血吸川に見立て、吉備津彦命と温羅が弓矢をたがえて戦う場面は、古代吉備の温羅伝説を訪仏させます。総社観光大学の公開講座には、約６０人が参加し、国の重要無形文化財備中神楽から「古代吉備のロマン」を感じとっていました。