倉敷芸術科学大学准教授でガラス工芸作家の張(ちゃん)慶南(きょんなん)さんが手掛けた作品が、倉敷市中央のギャラリーKで展示されています。
韓国生まれの張さんは、20年前に来日し、ガラス工芸品を制作しながら、倉敷芸術科学大学で学生の指導にあたっています。披露しているおよそ30点の作品は、ガラスの表面を磨いた後、もう一度焼く手法で仕上げていて、落ち着きのある質感が特徴です。こちらの新作「オレンジ色のアクセサリー」は、帽子をかぶった女性をイメージ。少し優しく、可愛く見せようとする反面、自分を全部見せたくないという恥ずかしさを表現しています。「壁の記憶」と題したこの作品は、ガラスを裏から彫った後、プラチナや金を塗って、立体感を出しています。また、ペーパーウエートは、張さんが得意とする金属工芸の技術を応用。銅線をガラスに埋め込んで、作品のアクセントにしました。吹きガラスのぐい飲みやコップなどは、化学反応を生かした色合いで、山水画のような雰囲気を醸し出しています。張慶南さんのガラス展は、15日まで、開かれています。




