明治維新の争乱期に主要な政治家から新政府の中枢にいた岩倉具視宛てに送られた密書ともとれる書状26点が、このほど、倉敷市児島の旧野﨑家住宅で確認されました。
確認された書状は、全部で26点。大久保利通や三条実美など明治の元勲が差出人で、大政奉還翌年の1868年から10数年間の書状です。明治の終わりに野﨑家の3代目当主野﨑武吉郎が購入していました。このうち、明治2年に福井藩主の松平春嶽から送られた書状は、戊申戦争末期の五稜郭の戦況を報告した内容です。「旧幕臣の榎本武揚や備中松山藩主板倉勝静などが自害した」と誤った情報を記していて、当時の混乱ぶりを物語っています。旧野﨑家住宅では、3年前から所蔵品の確認調査を行っていて、今回明らかになった書状は、4月に確認していました。これらの書状は、今年中に一般公開する予定です。




