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立石おじさん お話の世界⑤「ヘビとタニシ」

春になってな、水がぬるんできたんじゃ。田んぼの土の中におったタニシが、「やー、春になったな、もうボツボツ土の上から水の中に出てもえーな」と思って、ズーッと這い上がって、水の中に出てみた。そうしたら、おてんとうさんが照って水もぬるんで、あったこうなっとる。「ありゃりゃー、よう寝とったわい。こりゃもうすっかり春じゃ」ゆーことで、あっちにいったり、こっちにいったりしとったんじゃけど、お腹がすいたもんじゃから、何かを捕って食わんといけんなと思って、貝の蓋の中から体をズーッと伸ばして、探しておったら、ちょうど、あったこうなって出てきたヘビが、「ありゃ、あそこにうまそうなタニシがおるぞー」と思って、スーッと近づいていって、長い舌で、タニシの体をパッと、食おうとしたんじゃな。そうしたところが、、びっくりしたタニシは、蓋をピッと閉めてしもうて、そうしたら、ヘビの舌が蓋に挟まれて抜けんことになったんじゃ。もう慌てて、あっちにふり、こっちにふりしたけど、振れば振るほど、タニシは、ビシッと蓋を閉めて、食べられんようにする。ヘビはとうとう、水の中から上がって、上で、あっちにふりこっちにふりとしておったけど、ヘビの舌がタニシから離れん。そのうちに、日が照ってきて、水も飲むことはできんし、食べものを食べることもできんもんじゃから、ヘビは、ようーに弱ってしもうた。タニシの方も水の中から出て、水を全部吐き出したもんじゃから、だんだん、カラカラになってくる。ヘビもタニシも干からびて死んでしもうたんじゃって。せじゃからな、あんまり、自分の我ばー通すと、こういうことになるから、きゅーつけんといけんというんじゃって。昔こっぷり。

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  • 放送日:2012/06/21(木)
  • 担当者:中塚美佐子
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