倉敷市児島・野﨑家の収蔵品を紹介する『野﨑家コレクション展』が、きょうから岡山県立美術館で始まりました。
野﨑家は、初代当主野﨑武左衛門が、江戸時代後期に塩田開発で財を成し、その後、孫の武吉郎が貴族院議員を務めるなど地域の発展に貢献してきました。この企画展は、数々の収蔵品を通して、野﨑家の功績を知ってもらおうと、初めて開かれました。展示しているのは、およそ100点の作品。政治家の犬養木堂や画人の古市金峨など地元を代表する作家をはじめ、漆芸家の玉楮象谷や中国清代末期の文人王冶梅など野﨑家に逗留した大物作家の作品など、当主たちの友好関係を物語っています。中でも、武吉郎が活動を援助した神学者小西増太郎が、交流のあったトルストイから贈られた聖書は、初公開。武吉郎は、幅広い見識を持ち、文化や教育、福祉などに援助を続けました。野﨑家は、1万点を超える書画や工芸品などを所蔵していて、現在も確認作業が行われています。その成果の一つ、彫金家正阿弥勝義の作品なども展示されています。野崎家コレクション展は、4月8日(日)まで岡山市北区の岡山県立美術館で開かれています。




