倉敷美観地区の倉敷民藝館では倉敷本染手織会の年に一度の展示会が開かれています。
倉敷本染手織会は、染織家の外村吉之介・初代民藝館長が設立した倉敷本染手織研究所の卒業生でつくる会です。研究所は昭和28年の設立以来毎年数人の研究生を受け入れ染め、織り、紡ぎの技術を伝えています。また、卒業生は今も自宅で糸を染め、機を織り日常の服や身の回りの雑貨を制作しています。会場には、マフラーやストール、ランチョンマット、バッグなどその確かな仕事ぶりが展示されました。中でも「倉敷ノッティング」と呼ばれるウールの椅子敷きは冷え込みが増し始めたこの季節にぴったりです。
この展示会は丈夫で無駄のない「用の美」を備えた製品を広めるために開かれています。会員たちにとって、製品は仕事の成果であり、個人の作品ではありません。会場には手仕事製品のファンが大勢訪れ、気に入ったものを手にとっていました。倉敷本染手織会の展示会は20日(日)まで倉敷民藝館で開かれています。




