水島地域環境再生財団=「みずしま財団」の呼びかけで行われている八間川の調査が7日、50回の節目を迎えました。10年以上続く活動は確実に水の浄化に成果をあげています。
倉敷市水島の中心部を流れる八間川の調査は、1回目が1999年の6月で、それ以降、年に4、5回のペースで続けられています。公害地域の環境再生を目的に設立されたみずしま財団は「水辺に親しめる空間づくり」が活動の柱になっていて、八間川への関心を高めてもらうために市民参加型の調査を始めました。50回目の調査となった7日は20人の親子連れが参加。水草の中に網を仕込ませるとザリガニや川に住むエビの仲間、タナゴやナマズなどが見られました。八間川は幅が狭くコンクリートの川底の工業排水路と、幅が広く、底が砂地の農業排水路に分かれており、それぞれ住んでいる生き物も違います。工業排水路は調査を始めた頃にはヘドロがたまっていたそうですが、川の上流に下水道が普及したことなどから少しずつ水がきれいになり、今ではフナやメダカを見ることができるようになりました。しかし、川の中にはポイ捨てゴミも多くあり、この日もビニール袋や空き缶などが大量に見つかりました。高度成長期とともに汚れた川は少しずつきれいな姿を取り戻しつつあります。未来の子どもたちに誇れる川にするためにできることは何か。川は、今を生きる我々に問いかけているようです。




