総社市清音公民館の「ふるさと歴史講座」が開かれ、平安時代前期の歌人で絶世の美女といわれた小野小町の伝説が残る土地を訪ねました。
「ふるさと歴史講座」の講座生25人がまず、訪れたのは、倉敷市酒津の青江神社境内に祀られている金山神社です。講師を務める岡山民俗学会名誉理事長の立石憲利さんによると小野小町に恋をした「金麻呂」という美男子を祀った神社で、今では、多産・豊作の神として信仰を集めています。倉敷酒津から高梁川に沿って少し北上した右側にあるのが総社市清音の黒田という集落です。ここに、小野小町が生まれ育ったという伝説が残っています。その伝説を裏付けるかのように黒田には、小町の墓とされている五輪塔があります。しかし、この五輪塔は、山の山頂にあった本来の墓の一部を移して新たに造り直されたものです。本来の墓は、通称「小野山」と呼ばれている山頂付近にあり、講座生は、片道2キロの山道を登って目指しました。小野小町の墓は、白色石灰岩製の五輪塔とその脇に宝きょう印塔が一緒に安置されています。墓が作られた年代は、定かではありませんが、白色石灰岩が大量に生産されたのが、鎌倉時代から戦国時代にかけてで、今から600年ぐらい前のものと推測されます。




