倉敷市とイタリア北部にある瓜二つの建物に着眼した企画展が倉敷市内の美術館で開かれています。
そっくりな二つの建物をそれぞれの写真と一緒に撮影し似ていることをアピールしています。
展覧会を開いたイタリアのバーリ出身のリッツ・モネさんは現在ウィーンを拠点に活動する現代アート作家で、既に存在しているものを組み合わせることで新たな視点をつくりだすビジュアルアート作品を手掛けています。
今回の展示のきっかけはモネさんが幼少期を過ごしたイタリア北部のリニャーノ・サッビアドーロの市庁舎と旧倉敷市庁舎で現在の市立美術館が瓜二つだと知ったことです。
外観だけではなく、内装の吹き抜けや階段もそっくり。
旧倉敷市庁舎は建築家の故・丹下健三さんが設計したものです。
リニャーノの市庁舎はその後建てられましたが、イタリア人建築家が丹下さんのファンだったそうでオマージュではないかと推測されます。
「公開書簡」と題した展覧会では、それぞれの庁舎の写真をはじめ、モネさんが倉敷市に宛てた手紙も展示されているほか、手紙を現地で読みあげる動画も上映されています。
リニャーノでは同様の展示を2021年に開催していて、今回はその日本展です。
この2つの建物を基点としてイタリアと倉敷で親近感を共有し文化的なつながりや市民同士の交流が深まるきっかけになることを期待します。
リッツモネ展は今月19日まで倉敷美観地区の倉敷芸術科学大学加計美術館で開かれています。




