玉野市は、２０２５年度末の完成を目指す新庁舎の整備計画について、市民向けの説明会を開きました。
現在の玉野市役所の本庁舎は、建設から５６年が経過しています。
そのため老朽化が進み、１０年前に行われた耐震診断では、南海トラフ地震などの大地震の際に倒壊の恐れがあることが分かり、市民の防災拠点として早急な対策が必要とされています。
さらに、トイレや乳幼児用スペースのバリアフリー対応が不十分であることなどから、市は２０２５年度末までに新しい庁舎を整備する計画を進めています。
きょう（２６日）市民に向けた新庁舎の事業説明会が行われおよそ１５人が参加しました。
新庁舎は現在の庁舎の北東＝旧消防庁舎前に建設する計画で現時点での新庁舎整備にかかる概算事業費はおよそ７０億円であることが説明されました。
地震対策では、国交省が定める耐震安全性基準に基づいて整備し、激しい揺れを建物に伝えない免震構造を採用します。
そして、現在の地盤の高さでは津波や高潮で浸水の恐れがあるため、地盤をかさ上げし、防水板を設置して対策します。
バリアフリーの面では、キッズスペースや授乳室、多目的トイレを整備し、多くの人が利用しやすい環境を目指します。
説明の後は質疑の時間が設けられ、市民からは「想定外の災害発生を見込んで新庁舎を高台に建設してほしい」などの防災面を心配する意見のほか、「新庁舎が親子連れや高齢者が使いやすい場になることが重要」といった声も上がりました。
新庁舎整備事業は、今年度中に基本計画を固め、来年度から設計、再来年度から着工する予定です。
