玉野市教育委員会は市内で唯一、耐震化が出来ていない鉾立小学校の木造校舎を今後、児童が使わない方針を示していました。
しかし、去年10月に市長が交代したことや、地域住民からの要望を踏まえ、木造校舎を使用する案を含めて耐震化について再検討を行います。
今月18日に保護者や地域住民に対して開かれた説明会では、改めて2つの耐震化案が示されました。
一つは、木造校舎の建物に筋交いを入れるブレース補強を行う案です。
この案の一番のメリットとしては、児童が木造校舎で授業を受けることができ、多くの保護者や地域住民の要望を叶えることができます。
デメリットとしては、耐震化後の耐用年数が短く、大規模な改修が行われないため施設の老朽化が解消されない点などが挙げられます。
もう一つの案は木造でない特別教室棟を、全学年を収める普通教室に改修するとともに、職員室などを移すための新たなプレハブ棟を建設するものです。
この案のメリットとしては、耐震化後、およそ40年と長く使用できることや、木造校舎を耐震化するよりも5千万円程度コストを抑えられることです。
デメリットとしては、現在、特別教室棟にある多目的ホールが使えなくなることなどです。
市が示した2つの耐震化案について、保護者や住民は・・・
昭和7年に建てられ、およそ90年経った今でも現役の木造校舎は、鉾立地区のシンボルとして地域住民には深い愛着があります。
一方、玉野市内14小学校の内、唯一、耐震化が行われていないということで保護者からは安全面で不安の声が聞かれ、早期の結論が出されることが望まれています。
玉野市教育委員会は今後も必要に応じて鉾立小学校区の地域住民や保護者との協議の場などを設け、最適な案で耐震化を行いたいとしています。




