作陶家の鈴木禎三さんの作品展が天満屋倉敷店で開かれています。
津山市在住の鈴木禎三さんが開いた県南初の作品展にはおよそ100点の焼き物が並んでいます。
鈴木さんを代表する作品は希少な国宝である「曜変天目」や「油滴天目」に限りなく近いものに仕上げた焼き物です。
天目とは、縁の下の部分が絞まっており台の部分も小さい特徴的な器を鉄の釉薬で焼いたものです。
陶芸家であった祖父の影響もあり幼少期に、曜変天目の写真を図鑑で見たとき心を奪われ憧れたことが天目作りのきっかけになったといいます。
しかし「曜変天目」は製法が明らかになっておらずそのミステリアスな美しさに惹かれ、鈴木さんは形や模様、作った人の想いまで少しでも当時のものに迫ろうとおよそ20年間研究し、作り続けています。
「碗の中の小宇宙」と呼ばれることもあるように器には星を思わせる模様がまだらに散らばっていて、一見黒っぽく見える器に光を当てると、青みを帯びた神秘的な色を見ることができます。
また、鈴木さんは天目など鉄の釉薬を使った焼き物の他にもコップや大皿など備前焼の作品も数多く手がけています。
鈴木禎三さんの作品展は12月13日(日)まで天満屋倉敷店で開かれています。




