新型コロナウイルスの影響で自宅の小さなスペースでも簡単に飼育できる「メダカ」の人気が高まっています。
そんなメダカブームの火付け役ともなっている総社市のお店を取材しました。
つぶらな瞳が愛らしいメダカ。
きらきらと光り輝くオレンジ色のからだに、長いヒレを持つ優雅な姿など、いま、イメージしたメダカに近づけるためメダカの品種改良を行う通称「メダ活」が人気を集めています。
坂上学さんも「メダ活」に熱中している1人です。
メダカへの愛が大きくなりすぎた坂上さんは、なんと脱サラしてメダカのお店を作ってしまいました。
総社市種井にある農産物直売所「たね井や」には、手頃な価格のものから数万円のものまでおよそ80種類のメダカが販売されています。
その美しさ、バランス、新しさ、珍しさなどからオークションで40万円の値が付けられた品種も。
品種改良を重ねて珍しい種類を高値で販売するビジネスにも発展しているメダカは「泳ぐ宝石」とも呼ばれています。
お店を始めてから1年が経った頃、坂上さんに嬉しい話が舞い込んできます。
間借りしているお店から「メダカを育てる養魚場に使える場所が近くにある」という話でした。
しかし、養魚場が完成した2カ月後、総社市を西日本豪雨が襲い、目の前を流れる高梁川の水が溢れました。
養魚場まで水をくみ上げていたポンプが壊れ、その後連日続いた日照りで、およそ10万匹のメダカが死んでしまいました。
心が折れかけた坂上さんを立ち上がらせたのは全国からの応援の声とメダカへの強い想いでした。
その後も盗難被害やコロナなど度重なる困難にも屈することなく、強い信念を持ってメダカに熱を注いできました。
坂上さんは新型コロナが収束した暁には大規模なメダカの品評会や子どもたちが楽しめるメダカすくいといったイベントを企画したいと考えています。




