倉敷市真備町では西日本豪雨災害の体験を被災者が伝える語り部の会が開かれました。
第1回の開催となったこの語り部の会は「生かされているものの語り合い」をテーマに参加者が自由なスタイルで被災した体験を語りました。
主催したのは西日本豪雨災害の「語り部活動」を広げようと立ち上げた「語り部ネットワークまび」の代表大熊正喜さんです。
この会は、倉敷市の令和3年度市民企画提案事業に採択され、大熊さんは1年に1回程度開いていきたいとしています。
語り部と聞き手の交流の場を持ち、災害リスクや防災、それに自然との共生について考え、話し合う機会を設けるねらいです。
災害の体験を多くの人に知ってもらい、風化させないことに加えて、被災者でもある「語り部」も情報を共有することで気持ちや重荷を下ろす一助として心のケアに役立ててもらいたいと考えています。
障害を持つ岩﨑美佳子さんは車椅子生活ですがなんとか自宅の2階にあがり、命が助かりました。
】会では町内の朗読グループが早めの避難の大切さを呼びかける紙芝居を披露したほか、真備町在住の郷土史家・森脇敏さんが真備町と水害との関わりについて調査したレポートを発表しました。
中国山地は江戸の初期まで日本最大の鉄の生産地で明治の初期には全国の80%~90%を占めていたことを挙げて、砂鉄を集めるために掘り崩した大量の土砂を高梁川などに流出したため、現在も高梁川の川底には当時の土砂が残っていると説明しました。
語り部の会には関係者など15人ほどが参加し、新型コロナ感染拡大防止のため非公開で行われました。
今回行われた発表の動画はYoutubeチャンネル「オールまび語り部の会」に4月中にアップされる予定です。
また、大熊さんは地元の文化芸能団体の発表をオンラインで配信する「マービー復興文化祭」も主催していて、無観客で行われた発表の様子はYoutubeチャンネル「創作舞台育成倉敷真備」に随時、公開するということです。




