倉敷市は今年7月に内閣府によって「SDGs未来都市」に選ばれています。
このことについてKCTの森記者に詳しく解説してもらいます。
それではまず、「SDGs」と「SDGs未来都市」について説明します。
「SDGs」とは「SustainableDevelopmentGoals」の頭文字を取ったもので、「持続可能な開発目標」と訳されます。国連が提唱したものです。
次世代に豊かな未来を残すために、「すべての人に健康と福祉を」「気候変動に具体的な対策を」など幅広いジャンルの17の目標が掲げられています。
そして、「SDGs未来都市」とは、平成30年から毎年、内閣府が自治体のSDGsの達成に向けた取り組みを募集し、優れた提案として選ばれた都市のことを指します。
今年は、33の都市が選ばれ、岡山県内では、平成30年の真庭市と岡山市、令和元年の西粟倉村に続いて倉敷市が4都市目となりました。
市は、「経済」「社会」「環境」の3つの側面を繋ぐ総合的な取り組みとして大きく2つを挙げています。
1つ目は、高梁川流域の自治体と協力して持続可能なまちづくりに取り組む人材を育成することです。
高梁川流域連盟を基盤として、自然との共存や人口の減少など地域の課題を解決する人材を育てるための教育プログラムなどをつくる予定です。
2つ目は、データを活用して防災力の高いまちづくりをすることです。
2年前の西日本豪雨を教訓として、浸水想定区域や避難所などの情報が記されたオープンデータを活用して、住民も情報提供ができる専用サイトをつくる予定です。
市は、以上の取り組みが評価されて「SDGs未来都市」に選ばれたと考えています。
さらに、その中でも、リーダーシップ的な取り組みをするとして「自治体SDGsモデル事業」にも選ばれているんです。
国から啓発や事業に関する費用が3000万円を上限として補助されます。
倉敷市議会9月定例会の補正予算案で上程されているので、そちらも見ていきましょう。
倉敷市は、自治体SDGsモデル事業費として4292万円を掲げています。
先ほど説明した課題解決人材育成事業に900万円、防災力強化事業に1100万円、災害発生時に廃棄物の処理を早めるための初動マニュアルをつくる災害廃棄物官民連携事業に480万円などを上程しました。
伊東香織市長は、「更なる発展を目指していくことが私たちの使命と考え、全力で取り組んでいきたい」とコメントしています。
今月26日に倉敷市児島唐琴のゲストハウスでSDGsとファッションをテーマにしたセミナーを開きます。
オンライン配信もあるので、SDGsを学ぶきっかけとして参加してみてはいかがでしょうか。




