昆虫研究家から寄贈されたカミキリムシやオサムシなどの甲虫を中心とした標本コレクションが、倉敷市の自然史博物館で展示されています。
きょう(19日)から始まった資料展には、2人のアマチュア昆虫研究家から去年自然史博物館に寄贈された2万点を超える標本が並びます。
寄贈したのは、三木進さんの遺族で、三木さんは本業の新聞記者の傍らアマチュア昆虫研究家として、カミキリムシなどの甲虫を中心とした採集をしてきました。
三木さんのコレクションには、北海道から沖縄県までの離島を含む幅広い地域の昆虫の標本およそ1万8000点が集められています。
現在では条例で採集できないオレンジと黒の縞模様が特徴のヨツオビハレギカミキリや、かつてはアサの害虫として分布し今は環境省の準絶滅危惧種に指定されているアサカミキリなど目にする機会の減った種類が展示されています。
カミキリムシのほかにもチョウやカブトムシなどが並び、今回 初めて自然史博物館に寄贈された日本最小のクロマルカブトムシも観察することが出来ます。
もう1人の寄贈者松本堅一さんは、学生の時から50年以上にわたってオサムシの採集と研究に励んできました。
松本さんのコレクションのうち、北海道に生息するオサムシおよそ1万点は北海道釧路市の博物館に寄贈され、それ以外の地域に生息するオサムシおよそ3400点が自然史博物館に贈られました。
からだ全体が緑色に輝いているアオオサムシは、関東地方を中心に分布しているため、中国地方ではほとんど見ることが出来ません。
また、日本にしか生息していないマイマイカブリという種類は、大型で細長く赤や緑の光沢を放っています。
標本のほかにも、野外調査の様子を詳しく書いたフィールドノートやこれまでに発表された論文など2人の研究の記録も展示されています。
この資料展は、来月(9月)27日まで開かれています。




