10月に阿智神社の祭礼に合わせて美観地区一帯で開かれる倉敷屏風祭。
今年は倉敷芸術科学大学の学生が、本格的な屏風作品を初めて制作、披露しようと準備を進めています。
今回学生が制作しているのは、高さ76cm、幅182cmの風炉先屏風です。6月から下準備として、木枠への下張りと両開きの蝶番づくりを行ってきました。この日はデザイン芸術学科の学生と大学院生あわせて22人が、屏風に絵を描くベースとなる表紙の張り込み作業に取り組みました。指導するのは、屏風や掛け軸などを手がける表具職人。普段は弟子にしか教えない屏風作りのノウハウを、特別に伝授しました。越前和紙を屏風の枠にぴったり張り合わせるためには、紙を切り取る大きさ、糊の付け方など、細心の注意が必要です。学生たちは、失敗を重ねながらも、真剣な表情で作業にあたっていました。この屏風づくりは、伝統素材やその技術を学ぶ一環で行われていて、大学の授業としては珍しい取り組みだそうです。出来上がった倉敷屏風祭に出展することで、アートを通じた地域活性化を図るのが狙いです。今後は屏風の裏紙を貼り付けた上で、7月末を目標に、学生が考えた絵を屏風に描いていきます。




