国の重要文化財で倉敷美観地区最古の町家建築井上家住宅で保存修理工事の現地見学会が開かれました。平成24年度から保存修理工事が行われている井上家住宅では、母屋の屋根の葺き替え工事がおおむね終了し、内部の造作工事が行われています。現存する瓦は、そのまま修復して使い、破損した瓦は、新たに新調して葺き直しています。見学会では、母屋の外壁の修復作業の様子を紹介し、土壁の土台となる「小舞(こまい)竹(たけ)」の縄の掛け方を披露しました。また屋敷部の小屋組みの状況や土蔵の左官工事の進捗状況が説明されました。現在の調査で、21年(享保6年)に棟上げが行われ、その後増改築を繰り返していることが分かり、今回の保存修理では、江戸末期の天保年間頃の建物の姿に復元する方針で工事を進めることになりました。なお工事の完了は、平成34年6月の予定です。
(取材日)11月19日
(取材場所)井上家住宅倉敷市本町)
(放送日)11月21日




