倉敷市児島の国指定重要文化財旧野﨑家住宅で、恒例のお雛様展が始まりました。
「野﨑家のお雛様展」は、旧野﨑家に伝わる雛人形や雛道具を蔵を改装した展示館や屋敷内で公開するものです。野﨑家のお雛様として最も有名なものは、3代目当主 野﨑 武吉郎が、元岡山藩主池田慶政から明治5年に資金援助のお礼として贈られた享保雛です。享保雛の顔を下から見上げると微笑んで見え、ひときわ気品に満ちたお雛様です。また、武吉郎が貴族員議員に就任した明治23年の頃の古今雛で着物の袖が長いことから長袖雛や見栄っ張り雛と呼ばれるもの。京都の老舗「大木平蔵」でつくられた変わり雛・明治天皇雛など野崎家の女子のためにあつらえた珍しいお雛様がずらり並んでいます。豪華な雛人形の一方で、幕府の制作禁止令の反動で生まれた10センチに満たない小さな芥子雛やなども展示されています。さらに、表書院の床の間や中座敷に飾られた古今雛や立雛、嫁入り道具に布団を加えた段飾り雛なども公開されていて華やかな雰囲気に包まれています。野崎家のお雛様展は、4月3日(日)まで開かれています。なお、期間中の今月25日から3月11日までは、別邸・迨暇堂でおひな同窓会も開かれる予定です。




