香川讃岐の地で生み出された漆芸の技術が岡山に伝わったことを作品を通して知ることができる漆芸の企画展が倉敷市立美術館で開かれています。
「備讃のものづくりー漆芸と木工芸―」と題した今回の展示は漆芸作品が一堂に会する倉敷市立美術館としても初の展示です。
江戸時代の讃岐の漆芸家玉楮象谷は高松藩のお抱え漆芸家として数々の作品を制作し讃岐漆芸の基礎を確立しました。会場には25人の作家の作品68点が展示され、中には漆の色の変化が美しい人間国宝磯井如真の「乾漆花瓶錆絵海草之図」もあります。また、岡山市の漆芸家、難波仁斎が日本工芸会総裁賞を受賞した「描蒟醬竹林文卓」や倉敷市と総社市の名誉市民で人間国宝の木工芸家大野昭和斎の作品5点など貴重な作品が並びます。鮮やかな色使いの江戸時代の作品から木目を活かした昭和の洗練された作品、そしてこれまでの漆芸の技術を駆使して作り上げられたきらびやかな平成の作品まで時代の変化を見ることができます。倉敷市立美術館では17日(日)に担当学芸員によるギャラリートークも開催されます。
初公開作品も含む備讃のものづくりー漆芸と木工芸―は今月24日(日)まで倉敷市立美術館で開かれています。




