倉敷ゆかりの日本画家・池田遙邨の生誕120年を記念した特別展が、倉敷市立美術館ではじまりました。
伊東香織倉敷市長や池田遙邨の長女・吟子さんなど7人がテープカットして開幕を祝いました。
倉敷市玉島出身の池田遙邨は、倉敷市の名誉市民で文化勲章を受章した日本画家の巨匠です。
今回の特別展では、遙邨の代表作をはじめ、初出品作などおよそ80点が紹介されています。
遙邨の自信作として知られる「近江八景図」は、滋賀県以外で公開されるのは初めてです。
今年の倉敷屏風祭にあわせて公開されました。
遙邨は、笠岡市出身の日本画家小野竹喬からの助言で見たままでなく、自ら感じたものを絵にするようになります。
「囁(ささやき)」は、狸と石仏が対話しているかのようで心温まる童話の一場面のようです。
晩年には、種田山頭火の句をモチーフにした山頭火シリーズに取り組みます。
亡くなった年に描かれた「家を持たない秋がふかうなつた 山頭火」は、主観を入れて自然を描くことのまさに、境地に達した作品です。
会場には、多くの美術ファンが訪れ、池田遙邨の世界を堪能していました。
「生誕120年池田遙邨展~こころの詩~」は、11月末まで倉敷市立美術館で開かれています。




