総社市福井の神明遺跡で出土品や建物跡などが公開され、考古学ファンらが古代の歴史の一端にふれました。
現地説明会には、総社市や近隣からおよそ200人が集まりました。参加者は、岡山県古代吉備文化財センターの職員に発掘調査の行われている場所を案内してもらい、竪穴式住居の遺構や出土している土器などを目の前で見学しました。
神明遺跡の発掘調査は、去年4月から、国道180号総社・一宮バイパスの改築工事に伴い行われています。この遺跡からは、これまでに県内では25年ぶり2例目となる銅鐸が出土しており、今回の現地説明会でも公開されました。出土当初は、「外縁付鈕式」と呼ばれる銅鐸ではないかと思われていましたが、銅鐸の断面の形状から「扁平鈕式」に属する弥生時代中期後半、紀元前1世紀ごろ作られた銅鐸とわかりました。土やさびが取り除かれると、釣り手の部分に流水文と呼ばれる模様が施されていたり、釣り手の下・身の部分に格子目の文様が刻まれていたことなどもわかりました。
【インタビュー】▽岡山県古代吉備文化財センター 渡邉恵里子さん
発掘調査は、今月末まで行われ、今後は、3、4年かけて調査報告書にまとめられることになります。




