高梁川流域の自然、歴史、文化、産業などをテーマに様々な体験型学習プログラムを展開する「高梁川流域学校」がスタートし、開校記念のシンポジウムが開かれました。
高梁川流域学校は、流域7市3町の自治体や住民、企業が連携し、自然や文化、歴史、産業など多岐にわたるテーマの体験プログラムを開催し、流域の風土を学ぼうというものです。開校を記念して開かれた基調講演では、高梁川流域学校の校長を務める民俗学者の神崎 宣武さんが、「先代が繋いでくれた高梁川流域の文化のバトンをいかに次世代につなげていくか。私たちひとりひとりが流域のランナーとして、上手くバトンを渡せるように学べる場にすべき」と話しました。
また、このあと行われたシンポジウムでは、高梁川流域学校の代表理事を務める大久保 憲作さんを進行役として、ドイツボン大学名誉教授のヨーゼフ・クライナーさんや、岡山大学理事の荒木 勝さんなど5人が流域学校の在り方について意見を交わしました。人と自然の共存を考える活動を行っているNPO法人共存の森ネットワーク理事長の澁澤寿一さんは、「これからの企業は、地域と積極的に関われる社員を育成すべき」と訴え、「流域学校が企業と連携した地域教育が実践できる場となることに期待したい」と話しました。
高梁川流域学校は、「自然体験・観察プログラム」や「歴史文化、産業」、「自然再生」、「まちづくり」の4つの分野で活動を重ね、将来的には観光プログラムを展開したいとしています。なお、このシンポジウムの模様は、KCT12chで8月の生涯学習番組として放送します。




