倉敷市中島の真言宗の寺、「実際寺」の四月の恒例行事河内(かわうち)四国八十八ヵ所霊場巡りが6日から行われています。巡礼3日目は、「水江の渡し」を利用して巡る古水江から船穂水江の遍路道を歩きました。
河内四国八十八ヵ所霊場は、江戸時代末期天保14年(1843年)に開かれたものです。河内とは、旧東高梁川と西高梁川の中洲を意味し、現在の倉敷市の中島と西阿知、水江、酒津、連島の地域にあたります。一時は、廃れ、忘れられていた霊場巡りも地域の歴史を学ぶ「中島研究会」などの働きかけで10年ほど前から復活させています。実際寺では、毎年4月の第2週に春の恒例行事として延長40キロにおよぶ遍路道を4日に渡って歩きます。巡礼3日目も実際寺を朝7時に出発して倉敷市西阿知に残る「延命地蔵」や「医王寺」など霊場を巡りました。特に3日目は、古水江からは、船穂水江を巡るコースで唯一「水江の渡し」の渡し船に乗って行く渡し遍路が見られる珍しい巡礼です。しかし、新しい橋の建設により平成28年3月に渡船の廃止が予定されています。今年の春が最後の渡し遍路ということで、参加者は、感慨深く渡し遍路の情緒に浸り、全員が渡り終えたあとに記念撮影を行いました。
【インタビュー】実際寺 藤井弘範住職
なお、河内四国八十八ヵ所霊場巡りは、9日(木)も行われ、結願する予定です。




