震災による原発事故でふるさとを離れ、避難生活を余儀なくされている福島県浪江町の語り部吉川(よしかわ)裕子(ゆうこ)さんを迎えてのトークイベント『福島を語る夕べ』が22日の夜倉敷で開かれました。
『福島を語る夕べ』は、2012年から伝統芸能を通じて東日本大震災の復興支援公演などを続けている倉敷芸能塾が主催して開いたものです。福島県浪江町出身の民話の語り部吉川裕子さんを迎え、浪江町に伝わる民話「歯形の栗」や震災直後の原発事故で避難生活を余儀なくされた被災体験を語ってもらいました。福島第一原発から7キロ北に自宅があった吉川さんは、津波被害は免れたものの、原発事故により立ち入り禁止の警戒区域になり大阪市に住む娘の勧めで堺市の公営住宅に夫と二人避難しました。吉川さんは、震災直後の様子から現在の心境などを福島弁で語り、地震、津波、原発事故の被害を受け、ふるさとに帰ることもできず、風評被害や人権侵害などに悩まされている福島県の被災者の苦悩を少しでもわかってほしいと訴えました。




