大原美術館の若手作家支援プログラム「ARKO=アーティスト・イン・レジデンス」で、今年度選ばれた日本画家谷保玲奈さんの作品がきょうから公開されています。
縦194cm、横448cmの巨大な和紙に描かれた作品。タイトルは「繰り返される呼吸」です。倉敷市酒津のアトリエ「無為村荘」で4月末から公開前日まで、およそ3ヵ月間かけて仕上げたもので、岡山県内で、山の木々にモヤがかかっているのを見てイメージしたそうです。高梁市吹屋のベンガラを下地に、岩絵具を膠(にかわ)で溶いて描いていて、新見市の井倉洞、アトリエの無為村荘周辺で見かけたカタツムリ、そして、倉敷市児島で発見した金魚も、作品に取り入れています。棟方志功の作品が並ぶ工芸・東洋館での展示は、谷保さんの希望で実現したもので、「ARKO」初の試みです。会場には、谷保さんがもう一つ制作した作品「凝固して可視的なもの」も展示されています。「ARKO2014谷保玲奈」は、9月28日まで開かれています。




