倉敷市中島の真言宗のお寺「実際寺」の四月の恒例行事河内(かわうち)四国八十八ヵ所霊場巡りが行われました。
河内四国八十八ヵ所霊場は、江戸時代末期、天保14年(1843年)に開かれたものです。河内とは、旧東高梁川、西高梁川の中洲(なかす)を意味し、現在の倉敷市の中島と西阿知、水江、酒津、連島の地域にあたります。一度は、忘れられていた霊場も、地域の歴史を学ぶ「中島研究会」の実態調査によって復活しました。平成21年には、巡礼順路の案内書が作られ、毎年4月の第2週に実際寺の恒例行事として巡拝が行われています。全行程40キロにおよぶ河内四国八十八ヵ所霊場巡りは、4日間にわたって行われます。今年も、実際寺の藤井弘範(こうはん)住職を導師に4月7日から10日までの日程で巡拝しました。巡礼3日目は、中島から西阿知町西原の札所を巡り古水江から「水江の渡し」を利用して高梁川西岸の船穂水江に残る霊場を訪ねました。「水江の渡し」は、平成28年3月に新しい橋が完成すると廃止される予定ですが、参加者は、「水江の渡し」のある遍路の情緒を守りたいという願いも込めながら河内四国八十八ヵ所霊場巡りを楽しんでいました。




