倉敷市立美術館で郷土作家遺作展が始まりました。
郷土作家遺作展は倉敷市文化連盟が倉敷市ゆかりの芸術家を紹介する展覧会として開いています。40回目となる今回は倉敷市連島町出身の前衛の書家安藤峮光さんと倉敷市中庄出身の備前焼作家木元忠志さんを紹介しています。安藤さんは1922年に倉敷市連島町西之浦に生まれ16歳のときに書の世界に入りました。26歳で書道芸術院展に初出展し特選を果たして以降様々な賞を受賞しています。生前には河田一臼や上田桑鳩、宇野雪村という三人の師匠と出会ったことと古典で書を学ぶことで感性を磨きました。会場には掛け軸や額など30点が並び、「人生」や「生命」を表現した作品は見る人の心を動かします。備前焼作家の木元忠志さんは1959年に倉敷市中庄に生まれ高校時代に陶芸の世界に入り卒業と同時に窯を開いて制作活動に取り組みました。これまでに岡山県美術展や全国陶芸展で多くの賞を受賞し作家として注目を集めていましたが45歳の若さで亡くなっています。木元さんは真面目な性格と陶芸への強い関心から生前はたくさんの窯元を訪ね日々、研究を重ねました。展示された花器や酒器などの日用品、展覧会用の大きな壺からは丁寧な仕事ぶりが伝わってきます。郷土作家の遺作展は17日(日)まで倉敷市立美術館で開かれています。




