人生の最期を迎える準備をする「終活」について正しい知識を身に着けてもらうセミナーがライフパーク倉敷で開かれました。
高齢者に関する様々なセミナーなどを企画しているNPO法人「介護ん」が主催して開く全部で5回のセミナーのうち、2回目です。会場にはおよそ100人が参加。「私が決める尊厳死」というテーマで弁護士の古田隆規さんの話を聞きました。尊厳死とは、患者が自らの意思により延命処置医療をあえて受けずに死を迎えることで、人としての尊厳を保ったまま最期を迎える状態を言います。古田さんが所属する日本尊厳死協会の調査では7割以上の高齢者が「無意味な延命措置」を望んでおらず、人間らしく最期を迎えたいということです。しかし、医師の立場では最期まで全力を尽くすことが目指すべき医療の姿とされてきた点や、医師と患者の家族との無用のトラブルを避ける点で、国内ではまだ尊厳死の受け入れが進んでおらず、法整備も追いついていません。古田さんはリビングウィルと呼ばれる「尊厳死宣言書」にサインし日頃から周囲に尊厳死の希望を伝えるとともに、残された人生をどう生きるかを考える機会にしてほしいと話しました。
次回は今月29日に「篤志献体と遺言」をテーマにしたセミナーが開かれます。




