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立石おじさんお話の世界25「みそ豆のおかわり」

なんと昔な、あるところにお寺があって、和尚さんと小僧さんがおったんじゃな。和尚さんが、「やー冬になったから、ぼつぼつ、みそを作らにゃーいけんなあ、準備しょうか」ということで、まず、麹をつくる。麹が出来たら、「じゃあ、ほんなら、きょうは、みそ豆を煮よー」ということで、前の日に一日、大豆をかしてものを大きな釜、その中に入れて下から火をたいて、ドンドン、ドンドン煮たんじゃな。みそ豆を煮るためには、何時間もかかるんじゃ。そうして煮ようたところが、だんだん、だんだんえー匂いがしてきた。「おい、だいぶ煮えたぞ。」一粒とって手のひらにのせて「いやーもう少しじゃな」またしばらく煮て「もう、ええかな」一粒とってひょい「やや、だいぶ煮えた煮えた。もうちょっとじゃ」そういったところが、小僧さんが「うまそうなあ」言って食おうとしたところが、「こりゃこりゃ、小僧、みそ豆を食うもんじゃないんじゃ」言われたんじゃな。みそ豆のええ匂いがしてくる。食いたいけど、和尚さんが食うな言うもんじゃから食うことができん。和尚さんも言った手前みそ豆を食うことが出来んのじゃ。じゃけど、食いたい。「小僧、小僧、もうひとくべせんといけんからな、木小屋に行って薪を取ってきてくれ」小僧が取りにいったすきに、和尚さん、みそ豆を大きなどんぶりにいっぱいついで、食おうとしたけど、小僧が帰ってきたら大変じゃと思って、「どこで食おうかな。そうじゃ・・」便所の中にはいって食ようたんじゃな。小僧さん、薪を取って帰ってみたら、和尚さんがおられん。「ありゃ、和尚どこにいかれたん」見たけど、おらん。「いまじゃ」と思うて、どんぶりにいっぱいみそ豆をついで、ここで食べとったら見つかるからと思って、どこで食おうかな。「便所じゃ。ここじゃったらだれもわからん」と思うて便所の戸をサッと開けたら、和尚さんがみそ豆を食ようたんじゃ。小僧さん「和尚さん、みそ豆のおかわりを持ってきました」言うたんじゃって、昔こっぷり。

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  • 放送日:2013/05/06(月)
  • 担当者:中塚美佐子
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